カインズサービス営業部のカイ サビスです。
これは私が入社2年目頃に担当させていただいたクライアント(仮称・T運輸株式会社)のご担当者との話です。少しづつ任される担当企業が増えていき、業務にも慣れてきた頃であったと記憶しております。
ある日、T運輸株式会社から当社へ人材に関するご依頼がございました。
打ち合わせ当日、初めてお会いするT運輸株式会社のご担当者に対して威圧感を感じ、不本意ではありますが、第一印象から苦手意識を持ってしまいました。先輩からお客様の中には難しい方もおられると聞いてはいましたが、その方はまさにそれであると勝手に感じたことを覚えております。
しかし、それは勝手な偏見であったと後々に思い知ることになりました。
威圧感に飲まれて・・・
ご依頼の内容は、倉庫内作業(ピッキング・梱包作業など)を担う人材を派遣してほしいということでした。
予算はもとより人選期間にも余裕が無く、正直厳しいオーダーではありましたが、担当者の威圧感にも飲まれてしまい、ご要望に沿って「20名集客します」と回答してしまいました…
提案までの期日は約2週間でしたが、登録者や求職者の方々から反響はなかなか得られず、期日が近づくにつれ、恐怖心が増していきました。
そして、期日まで残り3日前になろうとしていた時、お客様に苦戦している状況を報告しました。
もちろんお客様は烈火のごとくお怒りになられました。
自分は冷や汗を流して、ただただ謝罪をするしかない状況となりました…
新しい感情
ところが話している内に追い込まれていた気持ちから別の感情が湧いてきました。
新規参入の派遣会社に対して、お客様がどれだけ期待をして待っていてくれたのか、実績も無い自分に何故期待をしてくれたのかと。
このまま謝罪して終わらせることなんて出来ないと思い、思い切って人選期間の延長をお願いしました。
何としてでも期待に応えなくてはと、とにかく必死でした。
お客様も私の気持ちに気付いてくれたのか、「君に任せる」と改めてチャンスをいただくことになり、引き続き継続させていただけることになりました。
期待をバネに
それからは、社内ではサポート強化を進め、お客様へも人選報告を毎日行うなど社内外共に積極的にコミュニケーションを図るよう努めました。
その結果、お客様の状況や課題、業務内容などの理解が進み、人選活動にも良い効果をもたらし、時間を要しましたが、何とか定員を満たすことが出来ました。
お取引が無事に始まった後も、私は事あるごとにご担当者様からお呼び出し(お叱り)もありましたが、それはお客様のご要望や自分に対する期待であると受け止められるようになり、お客様の為に仕事をしたい!という思いが強くなっていきました。
それからは、何かあれば、メールでも、電話でもなく、真っ先に直接会いに行って話をするよう心掛けました。そしてその都度、お叱り(期待する声)を受けました。一日に3度、4度とお伺いすることもありました。(笑)
あれから6年強、今ではお客様から信頼されていることを強く感じられるようになり、担当として自信をもってお取引を継続させていただいております。
この経験から学んだこと
当時の経験から、「逃げ出したい時にこそ積極的にコミュニケーションを図る」ことの大切さを学びました。
立場の違う相手であっても、相手の立場を理解して真摯に向き合えば、相手にも気持ちが伝わります。
そこで初めて信頼関係が生まれると思います。
私は、このお客様との出会いで大変大切なことを学びました。
今では、この経験が私の営業活動の基礎となっており、「積極的コミュニケーション」が自身の武器にもなっています。
これからも苦戦する機会はたくさんあると思いますが、逃げ出すことなくお客様やスタッフの皆さんと分かりあい、助け合って期待に応えていきたいと思います!
【補足】
※T運輸株式会社は、弊社派遣先企業となりますが、仮称表記とさせていただいております。