カインズサービス「メディア事業部」です。
あなたは「転職」を考えたことはありますか?
「転職」を考えるということは、少なからず、今の自分や環境に不満を感じているということでしょう。
新しいスキルを身につけたい、給料を上げたい、今の人間関係から抜け出したい、急成長している会社に行きたい、などなど。
理由は上げたらキリがありませんが、自分の中で「何かを変えたい」と思うからこそ、「転職する」という選択肢を選ぶはずです。
北野唯我氏の著書「転職の思考法」では、『転職に必要なのは「情報」でも「スキル」でもなく、確かな「判断軸」である。』と書かれています。
本記事では、書籍「転職の思考法」を引用しつつ、「後悔しないキャリア」作るための4つのステップについて解説していきます。
「転職の思考法」とは、情報を見極める思考軸である
転職の思考法とは、自分のキャリアにとって、「正しい情報を見極める思考軸」のことです。
転職によって会社を辞めて、これまで登ってきた階段を降りるということは、自分にとって大切にしてきたものを潔く手放すことにもなります。
多くの人が、転職に恐怖を感じるのは、何かを手にするからではない。人生で初めて何かを手放すことになるからだ。しかも自分の意思で。転職に必要なのは知識でも情報でもない、どう選べばいいかの判断基準、つまり『思考法』なんだよ。
知識とか情報というものは、基礎的なことであり、大切なことは自分にとってのベストな選択をするための判断軸。
結論に至るまでの思考法が一番大切だと本書では述べられています。
後悔しないキャリアを作る4つのステップ
本書ではこれから、自分のキャリアを作っていく上で、以下の4項目を考えておく必要があると書かれています。
①自分のマーケットバリューを測る
②今の仕事の寿命を知る
③強みが死ぬ前に、伸びる市場にピボットする
④伸びる市場の中から、ベストな会社を見極める
一つずつ、解説していきます。
自分のマーケットバリューを測る
マーケットバリューとは「自分の市場価値」のことです。転職する時に提示される年収が「あなたの市場価値」になります。
市場価値とは、その名の通り、今の会社での価値ではなく、世の中からみた君の価値、君の値段だ。もしこの世の中に、会社が潰れても生きていける大人と、生きていけない大人の2種類がいるとしたら、両者を分けるのは何か。それが『上司を見て生きるか、マーケットを見て生きるか』だ。
会社員として働いていると「社内評価」を意識することが多いですが、自分自身のキャリアのことを考えると、社外に出た時に自分が、どのように評価されるのかという視点で考えておく必要があります。
本書では、自分自身の「マーケットバリュー」は、「技術資産(スキル)」「人的資産(人脈)」「業界の生産性(成長産業で働いているか)」の3つで決まると書かれています。
自分が今できること、これまで培ってきた人脈、どのような業界で働いているのか、これらを一度整理して、自分自身のマーケットバリューを測ってみることで、自分の置かれている現状が理解できるのではないでしょうか。
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今の仕事の寿命を知る
今、やっている「仕事の寿命」を考えたことはありますでしょうか?
歴史を振り返れば、産業革命の度に「なくなる仕事」と「新しく生まれる仕事」がありましたが、マーケットが縮小している業界では、少しずつ寿命の短くなってきている仕事があるかもしれません。
君のいる業界はどうだ?もうイスの数は増えきっていて、市場も飽和している。きっと新しい市場を作り出す事も出来ず、競合と値下げ合戦を繰り返しているはずだ。マーケットが縮小している時、負けているのは自社だけじゃない、競合も利益をすり減らしているからな。
本書では、仕事には「ニッチ」「スター」「ルーティンワーク」「消滅」の4種類あると書かれています。
「ニッチ」の段階では希少性が高い仕事なので、同じような仕事に就いている人は少ないです。
「ニッチ」の仕事が稼げる仕事だとわかると、多くの人が参入してくるので、働く人が多くなると「ニッチ」は「スター」になります。
「スター」も、ずっと「スター」でいられるわけではなく、いずれは必ず「システム化」されていきます。
システム化されると、誰でもその仕事ができるようになるので「ルーティンワーク」へと変わっていくのです。
「ルーティンワーク」も、ずっと「ルーティンワーク」のままではいられません。
生産性アップ、コストカットの為、AIや機械などに代替えされて、いずれは人がやらなくていい仕事へと消滅していきます。
このように、消滅する仕事もあれば、新しく生まれる仕事もあるので、過度に心配する必要はありませんが、今やっている仕事がどの段階にいるのかを知っておくだけでも、将来に対して備えることができるのではないでしょうか。
強みが死ぬ前に、伸びる市場にピボットする
すべての仕事に寿命があると考えると、自分自身が持っている強みが弱くなってしまう前に、新しい強みを作る努力をしておく必要があります。
ピボットとは、企業経営で使われる言葉で、方向転換や、路線を変えるという意味だ。例えば、Aという事業を立ち上げたものの、上手くいかなかったので、事業Bにピボットする、こういう風に使うキャリアの文脈で言うと、自分の強みに軸足を残しながらもう片足を今後強くなる部分に少しずつずらしていくという考えだ。
今の自分の強みとしていることに軸足を置きつつも、これから伸びていくであろう仕事に片足を移しておくことで、もとの軸足の仕事が弱くなってきた時には、伸びていく仕事に移した片足が自分を支えてくれます。
このようにピボットするとは、自分のキャリアを守る意味でも、最大のリスクヘッジだと言えるでしょう。
伸びる市場の中から、ベストな会社を見極める
後悔しない転職をするためには、これから伸びている市場の中でも、ベストな会社を見極めることが重要です。
会社を選ぶ際に重要なのは、マーケットバリューだけではない。これは正直、人によって異なる。成長環境を求める人もいるし、安定だけを求める人間もいる。だが、大多数の人間は、三つで考えるのがベストだ。
①マーケットバリュー
②働きやすさ
③活躍の可能性
①~③を簡単にまとめると、伸びる市場の中で、働きやすくて、自分が活躍できそうだと思える企業を選ぶということです。
急激に伸びている市場だと、一人ひとりの仕事の負荷が重そうなので、働きやすさという面では、人によって感じ方が違うと思いますが、自分が活躍できそうな環境なのかどうかは、とても重要な視点だと思います。
例えば、入社してみたら上層部が詰まっていて出世の余地がない、社内政治が重要視されるような組織だと、いくら実績を出していても、それらが得意でない人はステップアップしていくことが難しいです。
自分が活躍できそうな会社なのかどうかは、一番に見極める必要があるでしょう。
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「後悔しない転職」には「転職の思考法」が不可欠
二人に一人が転職をするという現代。多くの人が、自分のキャリアに悩み、「このままでいいのだろうか?」と悩んでいます。
せっかく勇気を出して転職をするなら誰もが後悔はしたくないですよね。
当然、転職にはリスクがつきものなので、「100%後悔しない転職ノウハウ」などは、存在しないのでしょうが、「転職における基礎的な思考法」「自分のキャリアの育て方」などを学んでおくだけで、後悔しない転職を果たす確率を上げていくのは間違いないはずです。
今、自分の未来に対して不安やモヤモヤを抱えている人は、「転職の思考法」のような「転職における基礎知識」を身に着けてみてはいかがでしょうか?
カインズサービスでは、専門の人材アドバイザーによる転職相談も受け付けておりますので、気になる方はご相談を頂ければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。